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中川ホメオパシー 『もっと!抱かれたい道場』 

もっと!抱かれたい道場

太い線!お下劣ギャグ!胸焼けしそうなキャラ造形!そして勢い!

平成生まれがアラサーに差し掛かり、21世紀ベイビーにもチン毛が生え揃うこの時代に出現した昭和の亡霊!「平成元年」に上書きされたかに見えた幻の昭和64年はまだ終わっちゃいない。前近代的湿潤と精神論を触媒にズシリと肉の質量を伴う笑いを放つ怪作が、インディーズ出版という名の反魂儀式で復活!

秋田書店からリリースされた単行本「抱かれたい道場」1巻の続巻にして完結編となる「もっと!抱かれたい道場」が サルベージ会社 、もとい「おおかみ書房」からリリース!

1巻リリースの際に署名活動が行われ、2巻がインディーズ出版社からリリースされたマンガが他にあるだろうか?とにかくファンにとっては待望の秋田書店版未収録エピソードの単行本化である。初版分は先着で直筆の生ネームがプレゼントされたのもインディーズ出版ならではの嬉しい特典だ(※現在は終了)。

やりたい放題のカオスな最終回と巻末に収録された描き下ろしエピソードはヒドすぎて必見!脳のシワ取りにはボトックス注射よりも効果的だ!


もちろん全エピソード好きではあるが、個人的にはドキドキ男爵が好き。一話完結型の日常ギャグマンガにまるで本筋がこちらであるかのようなシリアスが入り込む、この緩急がたまらない。
例えるなら「らんま 1/2」のパンスト太郎編とか、「ドラゴンボール」で天下一武道会後にクリリンが何者かに殺される場面のような。技に溺れて自滅したりお決まりの捨て台詞を吐くあたりの様式美も最高だ。
連載が終了しなければネタが尽きたころに「実は生きていた」とかで再登場もあったかもしれないだけに惜しい。


初版完売により再版が決定したがいつ在庫が枯渇するか読めないので在庫のあるうちに下記より入門されたし!

→ おおかみ書房.com

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[ 2015/10/07 11:24 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

入江亜季 『乱と灰色の世界(7)』 

女流マンガ的表現のルネッサンスを牽引する作家、入江亜季の最新単行本『乱と灰色の世界』7巻がリリースされたので僭越ながら感想を。


乱と灰色の世界(7巻) [ 入江亜季 ]楽天ブックス)』


マンガは単行本派なので連載誌をチェックしていなかったが、7巻にしてまさかの最終巻。エンターブレイン系のマンガにはよくあることだがページ配分を無視した詰め込み過ぎの単行本で通常の1.5倍はあろうかという厚さ。
厚みと重量のせいでかなり読みづらくなってしまっており、単行本を並べて飾る際も厚さが違いすぎてアンバランス…。作品内容とは関係ない部分でユーザビリティ(っていうのか?)が低下するのはちょっと残念でもある。

さて内容。
心地よい入江亜季ワールドに7年間(!)も浸らせてもらったので文句はない。確かにキャラクターの魅力と感性だけを頼りにしすぎた隙だらけの物語ではあるのだが、「乱の成長」に焦点を絞って終わらせなければ収拾はつかなかっただろう。

というのも他の読者もお気付きの通り、骸虫との戦いが佳境を迎えてからというもの魅力的過ぎる脇役がドンドン出てきて大変なことになりつつあった。90年代風にいえばいわゆる「ゴチャキャラ」というやつだ。

群像劇というほど人物の相互関係を重要視せず、設定はほどほどに「キャラの面白さ(可愛さ)」ありきで物語にドンドン登場人物を増やしていくスタイル。
後付け設定といえばそれまでだが、不思議なことに「勝手に動くほど魅力的なキャラ」を配置すると思わぬところで物語が転がったりキャラ同士がリンクしたりとアドリブ舞台のような躍動感を見せる場合がある。

入江亜紀は何となくそれが出来てしまう作家だ。おそらく入江亜紀の真骨頂はそこにある。このアドリブ感覚とライヴ感は天性のものと言うほかない。
そういう意味ではまだまだ拡張の余地を残したまま終わった作品で、読者にとっては読み足りなさを感じる部分も各自あるだろうが(※もっとたま緒や月光院仁央のエピソードを!)、「乱の成長」以外にこの物語の句読点をつけるタイミングは無かったのかもしれない。まあいずれ作者の気が向いてスピンオフを描いてくれることがあれば幸いといったところか。


入江亜紀は短編も読ませる作家なので、描きたいネタはまだまだ持っていそう。次回作にも期待したい。
[ 2015/06/22 11:39 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

市川春子作品集 I・II 「虫と歌」「25時のバカンス」 

市川春子作品との出会いは現在も連載中の『宝石の国』であったが、過去の短編を収録した作品集単行本が2冊出ていたので読んでみた。


上左) 虫と歌 [ 市川春子 ]
上右) 25時のバカンス [ 市川春子 ]


作品集1の「虫と歌」からすでに市川春子独特のスタイルは発揮されており、作品集2の「25時のバカンス」は「宝石の国」の発想の原点と思しきアイディアが散見され非常に興味深い。

この2冊を読んでハッキリしたのが市川春子の真髄が「擬人化」にあるという確信。とはいえ市川春子の場合、描写のテクニックというよりも「擬人化そのもの」がまず先にあり、そのアイディアとセンスの独自性が物語を面白く感じさせているのだと思う。


もともと擬人化されたモノは本質的に切ない。
ヒトよりも森羅万象に近いはずの生き物や無生物、自然現象、あるいは明確な使用目的をもつ道具。それらがあえて不完全な存在である人間に身をやつし、ヒトのような感情を表し消えていく悲しさ。

そこには法や権利によって守られることのないものの存在の儚さや、自然の法則から隔たれた人間の孤独を浮き彫りにしてしまう何かがある。
いまもアニミズムの影響で万物に感情移入できる日本人は特にそうした感情に敏感なところがあるかもしれない。日本のサブカルチャーがあらゆるものを擬人化せずにおれないのは、あまり意識しないだけで根底にそうした信仰が残っているのだろう。


すでに萌え文化において擬人化は欠かせない要素になっているが、市川春子のそれは単なるコスプレや属性付与に留まらない。
広い知識と深い洞察に裏打ちされた擬人化はヒトの形を与えられても本来の性質と失わず、その中間で揺れ動くさまの危うさと切なさはいずれも切れ味抜群。


擬人化したモノの健気さありきの作品というのは感情面への訴えかけが約束されているのでちょっとズルい気もするが、市川春子にしか描けない独自の世界観とアートはそれを補って余りある才能だと思う。

マンガとしての見せ方が上達し独自の作画センスがフルに開花するのは「宝石の国」だが、市川春子の原点を感じるガイドブックとしてはこの2冊もオススメ。
[ 2015/05/04 14:39 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

市川春子 『宝石の国』(1)(2) 

出版不況が叫ばれて久しいが、多産多死型で新陳代謝する中から新たな個性・センスを持った作家がしっかり出てくるマンガ業界。それだけ描き手の裾野が広がっているということか。

最近見つけたこの市川春子の『宝石の国』は近年もっとも衝撃を受けた作品のひとつになった。

  
宝石の国(1) [ 市川春子 ]

宝石の国(2) [ 市川春子 ]

「君にしかできない仕事を 僕が 必ずみつけてみせるから!」

遥かな未来、地上に暮らす生命を持った宝石たちが、彼らを奪い装飾品にしようと襲来する「月人」に抵抗する物語。

主人公は28人の宝石のなかでもっとも若いフォスフォフィライト。割れやすい性質のため戦闘に参加できず、かといって他のこともできない役立たずだったが博物誌の編纂という仕事を与えられ、シブシブながらも行動をはじめる。

壊れても修復すれば直る半不死の彼らだが、優秀ながらコンプレックスを抱く者(ダイヤモンド)や毒液を出す特性のために孤立する者(シンシャ)などさまざまで、そこに最弱クラスで役立たずだけど強メンタルなフォスフォフィライトが関わることでさまざまな展開が発生していくのが面白い。


実在の鉱石をモチーフにたくさんのキャラクターが登場し、その特性を反映させた設定になっており、明確な性別は描かれず、それぞれ一人称の呼び方と性格によって個性付けされているのもユニーク。

この作品、ストーリーももちろん面白いのだが、それよりもまず独特の画風とセンスが凄い。コマはすべて長方形で、タチキリは使わないしコマ外に絵が飛び出すこともほとんどない。そのため古典やガロ系を思わせるリズムになっている。


2巻では旧世界の崩壊と「宝石の国」の起源に関わる秘密がほのめかされ、ますます気になる展開。かなりオススメな作品。

[ 2014/05/13 15:10 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

水薙竜 『ウィッチクラフトワークス(1)』 

先頃アニメ化されて中毒性のあるエンディングでも話題となった水薙竜の 『ウィッチクラフトワークス』を読んでみた。


ウィッチクラフトワークス(1) [ 水薙竜唳 ]
「多華宮君は私のお姫様だから」 by火々里さん

真意は不明なれど、超ハイスペックな魔女が貧弱主人公を一方的に庇護する関係性を端的に表現した第一話のセリフである。

主人公の多華宮仄(たかみやほのか)は開口一番「どこにてもいる普通の男子高校生」と自称しつつ重大な秘密を抱えた巻き込まれ系のテンプレボーイだが、このさい野暮は言うまい。
ヒロインの火々里綾火(かがりあやか)が所属する陣営「工房の魔女」とそれに敵対し何らかの目的で多華宮君を奪おうと襲いかかる「塔の魔女」陣営との攻防を描くストーリー。

攻防といっても火々里さんが強力すぎて「おぼえてろー!」というタイムボカン式の返り討ちも多く、シリアスとコメディが半々くらいなので良くも悪くもスルスルと読めちゃう内容だ。この毎度返り討ちにあう5人組(KMM団)が実にいい味を出していて、アニメ版のエンディングテーマでも圧倒的な存在感を発揮している。



以下ぶっちゃけ。


これが乳袋ってやつか。


話にはきいていたが、自分が買っているマンガでここまで露骨な「乳袋」はこれが初めて。
アンナミラーズの制服は構造的に胸を強調するデザインになっているが、構造を無視した衣類の密着で常時アンダーバストのラインが浮き出る破廉恥な(?)シルエットだ。

乳袋の定義には諸説あるらしいが、個人的には「この服、脱いだとき胸の部分どうなってんの?」と思うかどうかが目安。アトム・矢吹丈・スネ夫の髪と同じ「記号的なウソ表現」の一種だが、具体的な効果を伴っている意味では表現の進歩なのかも(※ただし、くつぎけんいちをはじめとした隙間フェチには逆効果だろう)。


それと本編では描写されていない部分になるが、この作者はかなりの「設定マニア」らしい。単行本の表紙カバーを外すと裏設定が書いてあるのだが、これがまた細かい。
なるほどなぁと思う一方で、これ全部本編中で説明しようと思ったら「ベルセルク」並の忍耐力でジックリ描いていくか、「バスタード」や「攻殻機動隊」のようなコマ外ウンチクの嵐になるのは明らか。思い切って「ファイブスター物語」みたいに膨大な設定資料を単行本に掲載するのが現実的か。

ついでに魔女の衣装と小物のデザインも全員バラバラで相当な凝りよう。「ファイブスター物語」もファッションがみどころのひとつだが、こっちは私服というよりコスプレベースから派生した魔女ファッション。小物ひとつひとつにも意味があるようで、読み返すと新たな発見があって面白い。



「good!アフタヌーン」で連載中ということで単行本のペースは遅いだろうから、大人買いせずにゆっくり揃えていこうかと思っている。
[ 2014/04/01 11:24 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)











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