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立原あゆみ 『本気!』 

巨匠立原あゆみ先生の一大侠客ロマン譚、『本気!』全50巻を大人買い致し候。

 

久美子さん 久しぶりに 答案用紙 見ました
あんなに 嫌だった試験が なんかなつかしく

それは 鉛筆文字の せいでしょうか


恒例の名文引用をと思っても味のあるセリフが多すぎてどこをピックアップしていいかわからない作品。ご存知立原あゆみの代表作です。

楳図かずお『14歳』、荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』以来のコミック大人買いでしたが2日で全巻読破。チマチマ読むのもいいですが、主人公「白銀本気(しろがねまじ)」の波瀾万丈の人生を一気に読み切るのもなかなか贅沢。ごちそうさまでした。

単行本を50冊も出せばチンピラでもデューク東郷になるという好例。中盤まではスジが通らなきゃ火の玉のような暴れっぷりを見せつけて読者をシビれさせ続けますが、後半はもう居るだけで周りが戦々恐々として自動的にトラブル発生、毎回最後のコマで流麗なポエムをキメるってな寸法。
今回読破するまで知らなかったけど、この主人公「本気」はおそらく数ある立原あゆみ作品の中で最も淡泊なキャラなんじゃないかってくらい謙虚な人物。腕っぷしはかなりのものですが、基本的に暴力を好まずシマの素人を大事にする義侠心のカタマリで、色の道に至ってはほぼ皆無。初恋にして運命の人と別れてからは完全セックスレスで最終巻まで突っ走ります。

「極道なんぞいないほうがいい」という自己否定と必要悪としての自己の存在を自認するがゆえに謙虚を重んじ素人に迷惑をかけないように「戦争は小さく」がモットー。素人を傷つけたり理のないことをするヤクザには兄弟だろうが親筋だろうがあっという間に組ごと潰したり、とにかくデカイ男の侠気ドラマ。
器がデカイだけあって敵も多く、序盤で一目置かれる存在になってからは最後までず~っとヒットマンに狙われっぱなし。刺されたりハジかれたり、一体何度ヤミ医者に担ぎ込まれたかわからない。持って生まれた強運で何度でも立ち上がるが、盾となって散る舎弟や兄弟の数も両手じゃ収まらんレベル。ケンシロウのように悲しみをひとつ背負うたびにまたポエムが冴える。

チャンピオンという少年誌ゆえに主人公が無我の境地に近いヤクザになってしまった気がしますが、他作品とリンクするこの「立原あゆみ作品世界」においてひとつの究極理想型、カリスマ像としての金字塔を打ち立てたのは間違いない。
(※途中で『青の群れ』で登場した「烏組」が出てきたのは少し嬉しかった)

ともあれこの「スキあらばポエム」という抜き差しならない緊張感を味わいたいならばこの作品の右に出るモノはない、と断言しておこう。

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[ 2009/07/25 23:02 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

相原コージ 『相原コージの何がオモロイの?』 

本棚を整理していたら懐かしい本が出てきたので紹介。世にも珍しい自覚的な自家中毒オムニバス作品集。ギャグマンガドランカー、相原コージ氏による実験マンガ、『相原コージの何がオモロイの?』

相原コージ 『相原コージの何がオモロイの?』(とっくに絶版)
「より多くの人が笑えるギャグがよいギャグである。」(作中より)

2001年のスピリッツ特別編集増刊号だそうで、青年コミックサイズのコンビニ本的な装丁の本。イマドキ(当時)のギャグで笑うことが出来ない筆者が「今日的な面白さ」とは何かを世に問うため4ページの短編ギャグを連載し、毎回街頭調査・インターネット調査をおこなって読者から直接歯に衣着せぬ感想を聞くという腹を切って13階段を駈け上り即身仏と化す、そんな挑戦の記録である。

今回、このレビューを書くにあたり再読してみたものの、やはり評価すべきは内容よりも作者の姿勢、これに尽きます。率直なところ、2001年からさらに8年が経過した現在、実験作品というくくりではなくギャグマンガとしてこの内容の単行本が売られていたとしても…買わないだろうなぁ。下品・シモネタが生臭いんだよな、この人のギャグ。

確かに試行錯誤しながら描いているのはわかるが、ハッキリ言って実験的すぎてギャグなのかどうかすらわからない、真顔で読み終える4ページも多数ある。いや、ほとんど真顔。
毎回「笑率」としてアンケート結果が円グラフで発表されるのだが、せっかくの実験企画なのにこれがまったく参考にならない。街頭アンケートでは絵柄をファンシー調にしてみるだけで女性に人気が出たり、ネットでは内容に関係なく常に叩かれまくりで中傷オンリー。「最終的に万人が笑えるギャグを目指す」とは言っても、最初からギャグを真面目に評価する気がない人に対するアンケートなのである。オーラル学園の神、飯島市朗先生の言葉を借りるなら、

笑う気がない者を犬の仲間にしておくことはこれ以上出来ない!

要はギャグってサプリメントみたいなもので、笑いを補給したいときに能動的に摂取すれば(自己暗示であっても)効果がある、そういうものじゃないかしら?…とコレを読むとそう思う。

しかし「積極的な実験精神」と「読者の評価を真っ正面から受け止める」という姿勢は買い。その証拠に多くの小学館ゆかりの作家からコメントが寄せられています。そのなかで印象的だったものをいくつか紹介。

 「私はギャグ漫画家じゃなくてつくづくよかった」(浦沢直樹)

 「漫画屋は売れるが、漫画家は売れない。悲しい現実がある。」(江川達也)

 「相原さん、もっと楽な生き方あると思います。」(ほりのぶゆき)


実験作品のなかでは16話の「左門の星」が面白かった。まんま「巨人の星」なんだけど登場人物が全員「左門」になるというサンプリング・ギャグ。すべては時代です。

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[ 2009/07/21 18:59 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

コードギアス 反逆のルルーシュ 

ゴールデンノイズ的には 早く『みなみけ』のレビューを(;´Д`)ハァハァ というところなようだが、そう言われると後回しにしたくなるのが人情。なので敢えて『コードギアス』を取り上げてみる。



キャラデザにCLAMPを起用したことで話題になったロボットアニメです。1stシーズンと2ndシーズンの間に『ガンダムOO』をやっていたこともあって(キャラデザは高河ゆん)、この頃はやけに同人臭というか腐女子臭を強く意識した作品が多かった気がします。
ストーリーは地下資源をめぐって敗北し「神聖ブリタニア帝国」の占領下にある日本の独立を目指すといういまどき珍しいナショナリズムを感じさせるあたり、新鮮味がありました。

主人公ルルーシュは日本に身を置きながら当のブリタニア帝国の廃皇子であり、謎の少女から与えられた「他人に命令を強制できる能力」を武器に帝国への復讐のために自らは仮面を被りゼロと名乗って抵抗組織「黒の騎士団」を結成する。当然、『ガンダムSEED』以来のお約束に従い、積極的にブリタニアに与して日本の地位回復を目指す親友スザクとは敵味方に分かれることになります。

主人公としてのルルーシュの面白い点は「頭脳派」という特徴につきます。ロボット(ナイトメアフレーム)の操縦はともかく、生身の体力勝負はいまひとつ。そして自分の目的のためならド汚ネェ手段も実行するという外道でありながら、重度の妹属性という弱点アリ。
もうひとりの主人公スザクは身体能力が高い体力系。融通の利かない暑苦しい人間性のためか、視聴者間での通称は「ウザク」。


基本的にはこういうレジスタンス的な話ってスキなんだが、ん~。1stシーズンはそれなりに楽しんで観てたと思います。しかし2ndシーズンは何をやってもうまくいかない『デスノート』後半の夜神月よろしく、てんでいいとこナシの主人公。そしてナイトメアフレームの性能インフレが激しすぎて戦略どころの話じゃない。パワーバランスが覆りまくりで、突然に超高々度から射撃可能なビーム兵器(?)みたいなのが出てきたり。なんだかなあ。
それでいて主人公は正体を隠しつつ普通に学校に通っているので時々ストーリーが「学校編」に移行します。コスプレ学祭とか、あまりの落差でブッ飛ぶこと請け合い。

まあなんというか…浮かばれない人が多すぎるアニメでした。それはガンダムで主要キャラが次々と散っていくのとは違って、利用されたり謀殺されたりと後味がいいとはいえない死に様がほとんどで…。考え方によっては主人公が身近なキャラを容赦なく切り捨てていくあたりに背徳的な愉しさはありますが。
最終話は…少年誌的な発想に基づく主人公の決断に視聴者たる自分の年齢的限界を感じましたね。残念ながらロボットデザインも『エウレカセブン』のニルヴァーシュと同じかそれ以上にピンと来なかった。

最近のアニメは1stシーズンと2ndシーズンの間に半年ほど別作品を挟むので設定を忘れたり混同したりしてしまうので集中しづらかったのが没入できなかった原因のひとつかも。また数年後に機会があれば一気に全部見るのもいいかもしれない。

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[ 2009/07/15 12:29 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(2)











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