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佐藤まさあき 『堕靡泥の星』4巻 

久しぶりに続巻をゲットしてみた。佐藤まさあき『完全版 堕靡泥の星』文庫4巻のレビュー。

 『堕靡泥の星完全版(4)
「そんな甘っちょろい考えでこの世から犯罪者を一掃できると
真剣に考えているのかい!」


我らがクライムヒーロー、神納達也が信ずるところの「悪の優生学」を今度は自分以外の他者によって立証する「人間牧場編」と、人間・神納達也のジェラシーとマザーコンプレックスが垣間見える「狂乱痴獄編」の一部を収録。

まずは「人間牧場編」。達也は第二次世界大戦において残虐行為をはたらいたと云われる「密川憲造」という人物と、彼がいま太平の世でどのように生きているかに興味を抱きその消息をたどるという番外編的な色合いの濃い章である。しかし本来は達也がいるはずの鬼畜ポジションを他者が占めるため、今回は達也の立ち位置も甘く中途半端な感じは否めず。

ともあれ達也は戦後行方をくらました密川が北海道の芦別で「石井徹」と名を変えて暮らしていることを突きとめ、いざ最果ての地へと旅立つのであった!


【~達也の移動ルート~】
東京→青森→(青函連絡船)→函館→芦別


ハッキリ言って考えたくもない移動時間。達也の思い入れの強さが窺える。途中、函館でエセ女超能力者が絡んできますが芦別での用事が済んだ帰り道に軽く立ち寄ってサクッと論破&レイフ゜して終了てな具合。この女、何がしたかったんだか。


さて現地では名士で通っている「石井徹」だったが、なんと未開の土地・芦別の原始林にさらってきた女を閉じ込めておく人間牧場を造り上げていることが判明!達也をして世にも恐ろしいと言わせしめた「現代のアウシュビッツ」!デデーン!


…なんだか書いていてハリウッドのC級エロ映画っぽいなぁと思ってしまった…というよりそのものである。違う、こんなの『堕靡泥の星』じゃない!
…というのもこの密川なる人物からは犯罪の哲学が感じられず、また「人間牧場」も所詮は変態老人が立ち上げたサディスティック・テーマパーク。一応ひととおりその方面の器具なんかは揃っているものの、密川以下数名の側近も含めてただの下種。女たちに公開排泄を強要してニヤニヤしてるだけとか…人間像が薄っぺらいんだよな。

「おおっ おとなしいツラをしてるわりにいきおいがいいじゃねえか」
「ほんとうだ……いい音してるぜ」


そこから一歩踏み込んでこその異常性癖であり犯罪美学だろうが、と読んでいてつい声を荒げたくなる。
少しはパゾリーニを見習ってもらいたいものだ。

達也も達也で、この現代のアウシュビッツを崩壊させる戦いを挑むわけだが、その必然性が感じられない。好奇心を満たしたら自分に関わりのないこととして遠巻きに眺めるのが通常の達也だと思うが、監禁された女を助けようとしてみたりキャラのブレが著しい。
ハッキリ言って「人間牧場編」は失敗。伏線が生きなかったり構成の甘さが目立った。



「狂乱痴獄編」は前半一部のみの収録。達也が密かに思いを寄せていた少女・由美子はリア充な彼氏が出来て離れていき、縁を切ったはずの親戚筋から送り込まれてきた母親似の女性・千春にトキめいてみたら千春はリア充彼氏んちの弁護士に犯されてしまう。
踏んだり蹴ったりの達也に復讐フラグが立ちまくったところで以下続巻。こっちのほうが面白そう。
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[ 2010/07/24 18:10 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)











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