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松本大洋 『ナンバーファイブ』 

いずれ避けて通れない道、松本大洋を紹介。多数の名作がある作家ですが敢えて『ナンバーファイブ』を紹介する。


←全8巻

「敢えて」と前置きしたのはいまだにこの作品の評価をどう下したものか、迷うところがあるからです。
この作品は「鉄コン筋クリート」・「ピンポン」で既にその評価を揺るぎないものとした作者が新雑誌『IKKI』の看板としてスタートしたものです。
『IKKI』創刊号の見出しを私はよく覚えていまして、またずいぶん大それたコトを言い放つ雑誌だなあ、と思ったわけです。それがコレ、「コミックは未だ黎明期である。」

イチ漫画ファンとしての実感では当時は結構マンガ業界自体が行き詰っているように感じました。メディアミックスで市場は広がりつつあるものの、他媒体からのコミカライズでクオリティが高かった例はただの一度もありませんし、何でも関連商品化することで逆に「売らんかな」の精神が透けて見え、結局は作品を愛しすぎた一部のユーザーの歪んだ情熱を潤したにすぎない時代だったと思います。

この黎明期云々のコピーもそれを踏まえてのカウンター発言だとみてほぼ間違いないでしょう。閉塞したマンガ文化に風穴を開けるべく白羽の矢が立ったのが松本大洋だったようです。


そうした制限のない自由な環境から生まれた作品のせいか、松本大洋作品にしては複雑で難解な表現を含む風変わりな物語となっています。連載中は雑誌が隔月(のちに月刊化)だったため、回想やイメージ表現によって物語が把握しづらいものでした。

設定は「サイボーグ009」など過去の有名作品をモチーフにしているようなところもありますが、ストーリーは装甲騎兵ボトムズのように、軍の特殊部隊「虹組」から脱走した人工生命体ナンバー吾(ファイブ)とマトリョーシカ2人のラブストーリーを彩るための背景として「荒廃する世界」と「創造主と対峙する虹組メンバーそれぞれの葛藤」があるといえます。

虹組メンバーはナンバー王(ワン)をはじめとしてそれぞれが強烈な個性と能力を持っているため、脱走した吾を追討するなかでも様々なドラマを展開させます。それがハードボイルドでありメルヘンであり、ブルースだったりする。それこそが本作『ナンバーファイブ』を織り成す多層構造の根幹になっています。

松本大洋ファンならば絵や構図の巧さは承知のこととは思いますが、この作品はその中でも最高峰ともいえる出来です。書き下ろし単行本「GOGOモンスター」を超える表現の可能性というものをまざまざと見せつけるクライマックスのイメージの洪水は確かに雑誌『IKKI』の初期看板としてふさわしいものでした。

松本大洋作品としては対象年齢は高め。高校生以上推奨といったところでしょうか。ちなみに普及版という全4巻にまとめた小サイズの単行本もありますが、どうせなら迫力タップリの大判サイズで楽しむのをオススメします。



←ちょっと独特な雰囲気のある完全描き下ろし作品『GOGOモンスター』


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[ 2007/11/13 21:25 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(1)

ほう・・・

388康之さん、就職おめでとうございます。
もうこの世に思い残すこともないでしょう?
妄想乙。
[ 2008/03/04 22:45 ] [ 編集 ]

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