スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

ツギ野ツギ雄 『サルハンター』 

前回に引き続きまんだらけでサルベージした謎の一冊。異様なテイストの表紙絵に思わずジャケ買いしたツギ野ツギ雄(ツギノツギオ)氏唯一の単行本『サルハンター』(※画像クリックで拡大)

サルハンター
「調子こいだサルどもはオレが殺しのめぶしゅっ!!!」(原文ママ)

マンガ史に埋もれて然るべきこの作品を本体952円+税という強気な価格設定で出版した太田出版(5.1ch SURROUND COMIXXX)の攻めの姿勢と無謀さに惜しみない拍手を贈りたい。しかし輸入品と見紛う誤字の多さに担当編集者の資質を疑わざるを得ないが、誤字はともかく上の引用文のような作者自身による文字化けが多発するためこれは一種の様式美と理解することが可能。

サルハンター「サル同然わいっ」
真の主役、山根博士の名言。声に出して読みたい日本語。

スジを説明するのも野暮ってくらいの超B級マンガ。日本映画『けものがれ、俺らの猿と』鑑賞後に流れる空気、それに似た読後感。読者には決して伝わらない、作者の思い入れのみがハイスピードで空回りする怪作。

サルによって間接的に恋人を失った主人公が仇討ちのために日光へ単身乗り込んでいくが、そこで主人公が見た物は人語を解するサルとそれに犯される人間の女。法もなく理性もなくただ自身の欲望を満たすだけの動物(≒人間)を、激しい怒りでサルハンターと化した主人公が殺してまわる・・・。
という出来の悪いベルセルクみたいな話。
動物学(?)らしきヘンな逸話を持ち込んでみたり、進化論っぽくそれらしいテーマをぶち上げていて、読者との温度差とも言い換え得るほどの奇妙な情熱を感じます。作者はたぶんこの話を思いついたときに「壮大にして深遠な物語を創造してしまった!」とカン違いしたんだろうなぁ、と。そういうオーラが鬱陶しいくらい滲み出ている。

「B級の定義」が存在するとして、『サルハンター』からひとつ言えることは過剰な情熱です。過剰なストーリーとはまた別に、小道具すべてから作者の思い入れが感じられ、しかも小道具がストーリー上の必然性より優先されるという謎のロジック。主人公がナイキの『AIR khumbu plus(エアクンブプラス)』(?)などというマニアック過ぎる靴を履いていたり・・・いいんですけどね、別に。お世辞にも精緻とは言い難い絵柄(パワー系)ながら微細に見ていくとキリがないくらいウンチクのあるディティールが散りばめられています。正直ウザいんでスルーするが吉です。

絵柄は誰に似てるってワケでもないですが、強いていえば荒っぽい相原コージってところです。
アクの強さはともかくとした上でさらに売れるか売れないかも別として希有な才能なので、もしかしたら今後化けるかもしれない作家です。保証はできませんが。


気がつけばサルハンターが半額で電子書籍化されていた。


サルハンター-【電子書籍】
[ 2008/10/12 12:14 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://oldskool.blog38.fc2.com/tb.php/154-26c1bde4













上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。