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古谷実 『ヒミズ』 

稲中卓球部で一世を風靡した古谷実のダーク路線が結実した『ヒミズ』。読めば「ギャグと不幸が紙一重」であることを思い出させてくれる名作。


「ありきたりの日常に感謝せよ!不自由を憂えるのならば!」

こうして並べてみると表紙からして抗いきれないオーラが出ています。特に2・3巻。売り物の表紙としては下の下ですが、本を閉じた状態での「期待感」は比類のない仕上がり。その周辺だけ質量保存の法則が通用しません。実際の紙とインクの重量よりも確実に5gは重そう。

読んですぐ売るくらいなら最初から読まないほうがいい類のマンガ。書店で手に取った時点でもうそれは貴方の運命だったと、そういうフェイタリティー的な扱いで夜露死苦。

この作品が描かれたのはおそらく作者自身が大いに迷い、病んでいた時期であったと思われます。これほどダークな内容の作品が掲載し続けられたのは「稲中」での実績と、2000年当時の閉塞感のなせる業でしょう。

1995年にエヴァンゲリオンと地下鉄サリン事件、1996年は援助交際ブーム、1997年にファイナルファンタジー7と酒鬼薔薇事件。アニメやゲームの主人公ですら徐々に自分を見失っていった時代を通り、連載スタート当時の2000年は「ミレニアム」・「IT革命」という華やかな言葉の裏でネオむぎ茶による西鉄バスジャック事件や大分一家6人殺傷事件など、「少年犯罪」が流行語に選ばれたほか、児童虐待・ストーカー・DVなど様々な問題が深刻化し、荒んでいた時期…。

古谷実が『ヒミズ』で開花させた才能は、時代に研磨されて現れた美しいツヤ消しブラックの何か。世の中奇麗事ばかりではありません。これを愛せてこそ、人生の最大HPが上昇すると勝手に思っています。

 ←これも気になる『小説ヒミズ』

※ちなみにヒミズとは「日不見」「日見ず」と呼ばれるモグラに似た日本固有の哺乳類だそうです。
[ 2007/11/24 15:27 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

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