スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

竹宮恵子 『地球へ…』 

萩尾望都と双璧をなす女流SF(も描ける)マンガ家、竹宮恵子『地球へ…』を紹介します。



「なぜ地球をなつかしむのだろう…われわれはそこを見たこともないというのに?」(作中より)

タイトルの「地球」は「テラ」と読みます。1977年の作品ながら現在でも古びないストーリーはSFマンガ史に残る大傑作として高い評価を得ています。
2007年にTVアニメ化され、原作マンガも新装版として復刻されたために最近また若い世代にも一定の知名度と人気を獲得しているようです。

私は手塚治虫育ちなもので、またしても手塚との比較になるのはご勘弁を。手塚作品で言うところの『火の鳥 未来編』あたりの時代背景で描かれる管理社会へのカウンターです。
「マンガ少年」誌上での短期集中連載作品として掲載されたものの、その強力なメッセージ性・重厚なストーリーからとても3話で完結せず、完結までには3年半の歳月を要したという逸話がある作品。


『火の鳥 未来編』は人類の歴史と神話とを循環させるためのミッシング・リンクとしての役割を持つ特殊な性格のマンガですので他作品とは比較しようがないのですが、『地球へ…』は地球環境の崩壊という未曾有の危機に際して生まれてきた新人類「ミュウ」と旧人類との対立を描く戦争マンガとしての側面を持っています。

良くも悪くも劇場型の巨大な観念に引きずり込む『火の鳥』に比べ、内容を人間の争いのみにフォーカスし、また新人類と旧人類の両方の視点から戦争を描くことでドラマ性を高めることに成功した点はそれ以降の作品にも影響を与えたことと思います。
『地球へ…』連載開始からたった2年後にリアルロボットアニメの原点といわれる『機動戦士ガンダム』が作られているのも偶然ではない……かも?


ストーリーはこんな感じです。
環境汚染により住むことができなくなった地球から他惑星へ飛び出した人類は、自らの行動を律することができない人類自身をコントロールすべく、あらゆるものをコンピューターに任せて制御させる管理社会体制(スペリオル・ドミナント)に移行、人類全員に洗脳教育を施しその全ての労力を死にゆく地球の復活のために捧げさせる。
かたや突然変異で誕生した新人類「ミュウ」たちは管理体制のワクを超越する能力のために迫害され、移民星からも脱出を余儀なくされ宇宙をさまよう流浪の民となる。かくして旧人類と新人類は故郷である地球と互いの尊厳をかけて最後の戦いをはじめる…。


設定上ミュウたちは先天的な障害やハンディキャップを補うためにテレパシーをはじめとした超能力を備えて生まれる新人類ですが、新しいアニメ版では原作にある主人公が後天的に視聴覚を失い失語になるシーンが削除されているそうです。
「それだと主人公を通した状況説明が難しくなる」という単純な作画・演出面での不都合による変更ですかね???んー?

『カムイ伝』以降、そういう差別表現に対する過剰な配慮にはユーザー側も逆に敏感に感じ取ってしまうクセがついてしまっているのでやっていることが逆効果ですよね。ストーリーの根幹に関わる重要な設定なので、できれば変な配慮とか遠慮なしに真正面から描いて欲しかったです。

余談ですが、竹宮恵子萩尾望都の『トーマの心臓』以後に少年の同性愛をテーマにした作品『風と木の詩』という作品もあります。こっちはまだ読んでないのですが、どうやらマンガ史上初の少年同士のセックス描写があるとかで伝説的な作品らしいです…。読むべきか読まざるべきか…。

←三島由紀夫も絶賛したという・・・。


FC2ブログランキング参加中
[ 2007/11/26 18:53 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://oldskool.blog38.fc2.com/tb.php/20-7bf85e2f













上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。