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石川雅之 『もやしもん』 11巻 

個人的には新井英樹と並ぶロックな漫画家ではないかと密かに思っている石川雅之

士郎正宗の『攻殻機動隊(漫画版)』、永野護の『ファイブスター物語』、岡野玲子の『陰陽師』に匹敵する(言い過ぎ?)ウンチク漫画でありながら大衆受けした珍しい作品『もやしもん』、待望の最新11巻のレビュー。

 『もやしもん(11)
「かかってこいやー」(byムトー)

ついに発酵蔵での日本酒の仕込みが始まるかと思いきや、武藤のミス農大不適格発議を発端に急遽勃発したミス農大タイトルマッチで学内は大混乱に陥る。

かくして現ミス農大への挑戦者を選抜する大規模な総選挙が行われ、農大が誇る美女大集合という萌え豚大勝利のブヒ展開!
・・・にはならなかった(´Д`)


(以下ネタバレ含む)


雑誌との連動企画だったこともあり、ミス農大候補を「ひとり1ページ」という贅沢な扱いでピンナップ風に紹介したりしていかにも本気っぽく読者を巻き込んでいくじゃないですか!

もやしもん及川 もやしもん小坂 もやしもん中山
  及川葉月      小坂さん     中山ちさ

もやしもん蛍 もやしもんJK円 もやしもんムトー
   結城蛍      西野円      武藤葵

序盤からさんざん沢木と蛍を公認カップル扱いしたりミス農大候補の女性キャラ(※例外アリ)をでっかく取り上げたりと、さんざん読者にニヤニヤと期待をさせておいてまさかのグダグダ展開。


●カネ儲けのバクチ開帳目的でタイトルマッチを煽った美里
●ギブアンドテイクで参戦する蛍
●ムトーのセコンドとして候補者の足を引っ張る宏岡亜矢
●自作自演の投票で強引に新キャラ女子高生をエントリーさせる樹慶三
●水着審査の生脱ぎ露出で人気を狙う及川
●脱げと暴言を吐くオーディエンス


読んでいてもイラッとするギスギスしたやりとりが続き、終わり方もグダグダ。沢木と蛍の入浴シーンやエピローグでフォローを入れ、一応最後は丸く収めたっぽい感じに誤魔化してるけど、普通なら人間関係ぶっ壊れるレベル。せっかくの新キャラも無駄に毒吐いて消えるし、ハッキリ言って読んでてあまり愉快ではなかった。

キャラクターの魅力をこれほど気前よくぶっ潰したマンガは小田ひで次の『夢の空地』以来だ・・・。

個人的には「もやしもん」11巻は自分の作品とキャラクターを使い、単行本一冊分のストーリーを費やした大がかりなAKB商法批判に感ぜられた。
とはいえ「ユーザー参加型のミスコン」という流行りに乗ったフリして社会にがっつりクロスカウンターを決める、その意気や良し!

まあなかなか露骨な展開なので大人の読者は読後に「ああそういうことか」と察することもあるだろうが、社会風刺的な時事ネタなので事情を知らずに読む子供や後年になって手に取る読者は突然の誰得展開に困惑するだろう。



今回は場に流されたムトーをはじめ、ミスコンに何らかの思惑をもって関わった者ほとんどが株を下げるストップ安の評価。いっぽうで無欲の選択をした小坂さんと中山ちさ(畜産の豊満なメガネっ娘)が株を上げ、消極主人公の沢木はあまり変わらずといったところ。
ミスコンを最後にシメた長谷川遥もあのエピローグの謝罪で美里を許したらちょっと示しがつかん。ダメンズ属性のイメージがついてしまった気がして残念である。まあ今回は美里があまりにもクソすぎた。

こういうのをやりたければ新規に悪役を用意してブッ叩けばよさそうなものだが、メインキャラ総動員でヒールを演じさせるとは恐れ入った。


わりとマジメにウンチクを読ませる数少ない「発言力のあるマンガ」ということで今巻ではポリオワクチンの問題にも触れている。
菌を題材として扱う以上はこういった菌関係の社会問題と無関係ではいられないのだろうが、それはそれとしてこのギスギスした空気をどうしてくれるんだ、という気持ちでいっぱいです。
[ 2012/03/28 03:30 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

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