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新井英樹 『ザ・ワールド・イズ・マイン』 

20世紀末、もっとも私をエレクトさせた作品のひとつ。もはや伝説と化した名作ですが、これだけ読む人を選ぶマンガも滅多にないというのが本音。ストーリーも絵柄も、合わない人にはとことん合わないと思います。そんな新井英樹『ザ・ワールド・イズ・マイン』


(エンターブレイン版の復刻である「真説バージョン」全5巻)
「世に棲む 生きとし生けるものすべてが、自由に、
平和に、平等に、美しく 明るく 楽しく暮らせる、
幸福と善意と優しさと愛に満ちた…… 世界を……要求する!!」

(作中より)

ヤングサンデー誌上にて連載され、その過激な内容から「超問題作」として注目された作品です。主人公である爆弾魔「トシ」と暴力の権化「モン」の2人が無差別連続殺人をしていくなかで、痛烈なまでに日本社会の汚穢、ひいては人間そのものの実体を抉り出し白日の下にさらす、新世紀のバイブルとなりうる一冊。

当初は短編として構想されながら長期連載になった作品のため、ヤングサンデー版では前半のセリフがのちに確定する主人公の性格にそぐわなかったりして構成に多少難があるもののそんなものは作品の価値において全く関係ない、と確信できる。
のちに「真説~」として出たバージョンでは多少セリフなどに手が加えられているそうですが、詳細は確認していません。主人公の逃亡中に一部、単行本には収録されなかった話があるようで、それが収録されていれば「真説版」を買ってもいいんですが、そういう話も聞きませんので…。


あらすじだけ聞くと暗~い根暗な『殺し屋イチ』みたいなマンガを想像しますが、これは社会派といえるくらいシリアスで深いテーマを持った作品です。
安穏と暮らす普通の人々が無差別に殺されていく陰惨なさまを、マスコミを挟んでエンターテイメントとして消費する全ての第三者たち、それに対し危険な犯罪者であるはずの主人公が吐露する、あくまでも一般的な感情は読者に親近感を感じさせ、巧みに感情移入させます。凶悪犯であると同時に普通の若者でもあるトシの感覚に当時多くの読者が自己を投影させたはずです。


この作品の魅力は残虐な殺人描写ではありません。むしろ個性豊かな登場人物たちのイキイキとしたかけあいこそが、この作家の持つ一番の特徴であり武器です。主人公はもちろんのこと、主要キャラにはそれぞれ必ず「明確な主張と信念」が性格付けられており、誇張された信念が匂い立つほどの個性としてみなぎっています。
これほど登場人物が多いマンガであっても各人がそれぞれ重複しない性格を保ち続けるということはもう作者の技量としかいいようがないでしょう。

そしてこの作品を最後まで掲載し続けたヤングサンデー誌にも大きな拍手を送りたい。ウワサではこの手の不道徳で反逆的なマンガをプッシュする編集者がいるとかいないとか。…確かにあそこの雑誌には必ず1本そういう野心作があります。
近年大ヒットした『デスノート』も少年誌(しかもジャンプ)というお堅いワクがなければ、それこそもしヤングサンデーで連載していればこの程度(といっても大成功ですが)の成功ではなく伝説的な作品になったと思います。
ジャンプの悪い癖でもありますが、人気作品に延命治療を施して結果的に駄作にするというお家芸。『北斗の拳』をはじめ『ドラゴンボール』などが被害の筆頭で、『スラムダンク』以外は後半の失速が顕著な作品ばかり。
『デスノート』の後半も例に漏れず蛇足感が漂いましたが、実際ニアとメロが出てきてからも原作者もよくがんばったと思います。しかし『デスノート』がジャンプ体質により被った最大の被害はエンディングだったと私は思います。

20世紀の古い重力に縛られた「努力・友情・勝利」という「ジャンプ式3段ロケット」は、その名に反し第二宇宙速度に届かずスペースデブリ(宇宙ゴミ)のひとつとして衛星軌道を永久に漂う作品を生み続けているのが実情です。一向に新天地へ向かわないロケットに期待感だけで投資するのがアホらしくなった読者は私だけではないはず。

『デスノート』に関して言わせてもらえば、読者があのラストシーンで求めていたものは痛快な「悪の逆転勝利」だったはずです。そもそもが「毒を以って毒を制する」という方法論でのみ世界を変えうると確信して行動した主人公を、旧態依然とした性善説らしきもので打ち砕くという、今まで一度として顕現したことのない人間の善性への盲信…。「だから、それを変えようとしたところがこのマンガの面白さだろうが!」と思わずにはいられません。

…読者の投影であるはずの主人公が負けるっつーことはですよ?
ケンシロウが「あべしっ!!」と言わされたり悟空がフリーザの超能力で「クリリーン!!」と叫びながら空中で爆発するようなものです。
そんなのガンダムSEEDディスティニーだけで充分ですよ。


ちなみに一国の首相が「美しい国にしたい」なんて眠たいことを言ったり、世界で大規模なテロが発生するのは全部この作品へのオマージュだと思ってます。必読!

[ 2007/12/07 03:02 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(6)

186イッタ直後のくり○りす

34ぷっくり膨れた豆を写メらせてもらったYOwwwなんか最近クリ写メココで流行ってるみたいw詳細きぼんぬww
http://tamotamo.net/mote/
[ 2007/12/07 11:14 ] [ 編集 ]

素敵ですね

97由紀子LOVEさん、コメントありがとうございます。
そうですね、私も同感です。
クリ写メ流行の兆しは安倍内閣の残した最大の懸案事項ですから、お互い気を付けたいものです。

[ 2007/12/07 15:06 ] [ 編集 ]

あなたもね

すげーな。
きちんと「返し」やがったよ…
その事に拍手★
[ 2007/12/08 01:05 ] [ 編集 ]

その手は桑名の焼き蛤♪

「蛤の雄と雌はどこで見分けるのかしら?」
「蛤はみんな蛤じゃないかね、ふえっへっへっへ」
byつげ義春
[ 2007/12/09 15:14 ] [ 編集 ]

読んだ時に思ったことがすっきりした言葉でまとめられていて感心しました。
最近マンガ夜話でこの漫画取り上げられてましたね、ご覧になりました?
[ 2007/12/13 22:48 ] [ 編集 ]

トシモソさん、コメントありがとうございます。
マンガ夜話、YouTubeでいま見ました。
夏目房之介の読みの深さはさすがですね、そして話がわかりやすい。やはり漱石の孫なだけあります。

画面下にテロップで流れる視聴者メールでの「ワールドイズ地雷(マイン)」という読みは虚をつかれましたが、言い得て妙、というか面白かったですね。
[ 2007/12/14 17:45 ] [ 編集 ]

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