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入江亜季 『乱と灰色の世界(7)』 

女流マンガ的表現のルネッサンスを牽引する作家、入江亜季の最新単行本『乱と灰色の世界』7巻がリリースされたので僭越ながら感想を。


乱と灰色の世界(7巻) [ 入江亜季 ]楽天ブックス)』


マンガは単行本派なので連載誌をチェックしていなかったが、7巻にしてまさかの最終巻。エンターブレイン系のマンガにはよくあることだがページ配分を無視した詰め込み過ぎの単行本で通常の1.5倍はあろうかという厚さ。
厚みと重量のせいでかなり読みづらくなってしまっており、単行本を並べて飾る際も厚さが違いすぎてアンバランス…。作品内容とは関係ない部分でユーザビリティ(っていうのか?)が低下するのはちょっと残念でもある。

さて内容。
心地よい入江亜季ワールドに7年間(!)も浸らせてもらったので文句はない。確かにキャラクターの魅力と感性だけを頼りにしすぎた隙だらけの物語ではあるのだが、「乱の成長」に焦点を絞って終わらせなければ収拾はつかなかっただろう。

というのも他の読者もお気付きの通り、骸虫との戦いが佳境を迎えてからというもの魅力的過ぎる脇役がドンドン出てきて大変なことになりつつあった。90年代風にいえばいわゆる「ゴチャキャラ」というやつだ。

群像劇というほど人物の相互関係を重要視せず、設定はほどほどに「キャラの面白さ(可愛さ)」ありきで物語にドンドン登場人物を増やしていくスタイル。
後付け設定といえばそれまでだが、不思議なことに「勝手に動くほど魅力的なキャラ」を配置すると思わぬところで物語が転がったりキャラ同士がリンクしたりとアドリブ舞台のような躍動感を見せる場合がある。

入江亜紀は何となくそれが出来てしまう作家だ。おそらく入江亜紀の真骨頂はそこにある。このアドリブ感覚とライヴ感は天性のものと言うほかない。
そういう意味ではまだまだ拡張の余地を残したまま終わった作品で、読者にとっては読み足りなさを感じる部分も各自あるだろうが(※もっとたま緒や月光院仁央のエピソードを!)、「乱の成長」以外にこの物語の句読点をつけるタイミングは無かったのかもしれない。まあいずれ作者の気が向いてスピンオフを描いてくれることがあれば幸いといったところか。


入江亜紀は短編も読ませる作家なので、描きたいネタはまだまだ持っていそう。次回作にも期待したい。
[ 2015/06/22 11:39 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

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