M3 〜ソノ黒キ鋼〜 

ラーゼフォンあたりと一緒に敬遠していた作品のひとつ。2014年の作品なのでそこまで古いロボ物というわけではなく、ただなんとなく食指が動かなかっただけなのだが今回ようやく重い腰を上げて視聴してみた。

ちなみに同じ年のロボットアニメは「アルドノア・ゼロ」「Gのレコンギスタ」「シドニアの騎士」「キャプテン・アース」「バディ・コンプレックス」「クロスアンジュ」「健全ロボ ダイミダラー」「白銀の意思 アルジェヴォルン」「ブレイク ブレイド」などがあり、今思うと大豊作とまでは言わないが弾数だけは豊富だ。
ロボ物以外では「棺姫のチャイカ」、「東京喰種トーキョーグール」や「アカメが斬る!」「ウィッチクラフトワークス」「SHIROBAKO」「残響のテロル」「未確認で進行形」「悪魔のリドル(笑)」など、ジャンル問わず色んな意味で印象深い作品が結構ある感じ。

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「~ソノ黒キ鋼~」という副題からして厨二病くさいイメージが先行するものの、実際に観てみると予想に反して暗く鬱屈した人間関係ドラマだった。でも悪いけどモテモテのイケメン様の苦悩なんざ笑っちゃって犬も食わねえんだわという無明すぎる領域から本作を振り返る。

以下ネタバレ注意

個人的に「キズナイーバー」みたいに精神的な繋がりを求める系のアニメはそもそも苦手なのでちょっと点が辛くなるかもしれない。だが主人公たちが無明領域の創造に加担していたことが判明!…な、なんだってー!!ΩΩΩ…の展開は「おおっ、そうきたか」と思った。

…けどなぁ。話が進むと「あれ?アカシも他の連中も"The☆罪"っていうほどの責任は無いじゃない」と思ってしまうので、なんというか…自分を騙しながらじゃないと没入しにくい。
実際に無明領域テロをやったのはツグミとササメとミナシだし、その引き金になったのはイクスと上層部の蛮行だし、無明領域で死んだ死者の怨念が躯を活性化させたってのもテロ起こした側が言っていいことじゃないし、そもそもの発端は夏入を島に引き込んだミメイだし。

身も蓋もない言い方をするともっともらしく罪という言葉を押し付けあいながら罪悪感でババ抜きするアニメ。
なので、自分に非が無い責めを受けたときに「俺は悪くねえ」とズバリ言えるタイプの視聴者には響かない。

逆に「もしかしたら自分のせいなのかも…」と考えてしまう人はズルズルとガルグイユのメンバーに感情移入させられてしまうし、その結果として身近な人間を心の拠り所にする共振能力のくだりにも感情的な説得力が出て、まあ阿良々木クン風にいえば人間強度が下がる

他の作品を引き合いに出すのはナンセンスだけど、いち視聴者の体験として「エヴァ」や「進撃の巨人」で描かれたような人類存亡レベルの「罪」に比べるとこっちは「女の子を泣かせた」くらいミクロな規模の話だし物語の収束もそれ相応のコンパクトな流れで〆られたので(ツグミがあんなに聞き分けがいいとは思わなかった。情緒不安定すぎる…)尻すぼみ感が否めず。

やっぱりミナシが全然ラスボスの器じゃなかったのがなあ。持論を強硬に主張するわりにそれに執着する理由も曖昧でツグミともアカシとも視聴者とも噛み合わない。ヘイトの強制共振能力はミナシの主張と噛み合う余地があったけどヘイトが圧勝しちまいそうだし、ヘイトはヘイトでラスボスになる動機がないし。まあ力不足は承知でミナシで行くしかなかったか。

あとはミナシ以外の「神隠しの子供たち」が記憶を失くしたあたりになるほどと唸る理由付けが欲しかったのと、他のメンバーと共に困惑し続ける役どころのマアムに達観したようなナレーションを読み上げさせたのはちょっと違和感があったかな。言い過ぎ?

でもまあ良いところもある。主人公アカシが身近な人の死に際して無意識に口角が上がってしまうこととか、そこらの狂人気取りキャラが霞むほど歪んじゃってるヘイト君なんかの病み方は新鮮だった。
あとラストバトルでの機体乗り換えやイワトとライカがマヴェスに搭乗せず初期装備のまま最後まで駆け抜けるあたりもロボ物としてはシビれるポイント。マアムの成長もタメが長かっただけにグッと来るものがあった。希望のある明るいエピローグも良い点に数えておこう。


全24話あったけどそれほどダレも感じなかったし、ちょっと王道とも徒花とも違うロボ物を観たいならこういうのもある…といった感じの評価だ。キャラデザとメカデザがもっと自分好みだったらもうちょっと加点したかも。
[ 2023/09/20 01:01 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)

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