スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

小池桂一 『ウルトラヘヴン』 

現代コミック表現の最先端というポジションには最早疑いを挟む余地はないであろう、そんな天才の仕事を紹介する。小池桂一『ウルトラヘヴン』がそれだ。

 ←現在1~2巻発売中。2巻は画像がなかった…。
「なにもかもまやかしだ? 俺が欲しいのはな
とびっきりのまやかしだよ」
(作中より)

古本屋でこのマンガを見かけるたびに自分の目を疑うと同時に売った誰かの愚を呪わずにはおれない稀有なマンガ。おそらくひとつの時代に数えるほどしかないほどの実験的で野心に満ちた作品であるはずなのに、いまひとつ知名度がないのが残念。後年絶版で手に入らなくなるタイプの作品ってのはこんな感じだろうなぁ。

月刊誌(ビーム)で連載しているため非常に単行本の出るペースは遅いと思われますが、何卒エンターブレイン編集部の採算を忘れたかのような蛮勇を以って完結まで掲載して欲しいと願ってやまない。一度、掲載順序を間違えた詫びの意味でも(注:過去に翌月掲載分の原稿を先に載せた大ポカがあった)。

単行本のオビにあるコピーの通り、最上級のペーパードラッグです。絵はとにかく巧いです。「最強デッサン+乾いた絵柄」で、路線的には大友克洋とか田亀源五郎(?)とかそっち系で、「ペン画」の技法を極めてます。線の強弱と点描での陰影は思わず見とれてしまうほど。


この作品の凄いところはマンガならではの描写の自由度を最大限に生かし、酩酊に似たイメージを超絶的な技巧によって視覚的に出力した点です。視覚を混乱させる効果はもちろん、時間感覚もねじれた作品世界に放り込まれた読者はただ黙ってトリップさせられるのみ。
これは非常によくできた映画を観たときのような「圧倒的なものに魅せられる」というやつです。

ビジュアルだけではなくストーリーもかなり練りこまれていて単なる薬物ジャンキー漫画ではなく、精神状態を操作するための合法ドラッグがアルコール程度にまで生活の一部に浸透した近未来を描くSFとして設定が非常に面白い。
コマの細部までよくよく見ると背景にある看板の文字からもその文化を窺わせるように作りこまれているのがわかると思います。


合法ドラッグ「ポンプ」で脳内バランスを管理して得る平安と、内的進化を謳う瞑想器具「マントラ」の流行。主人公が到達する知覚の扉とは果たして…?


FC2ブログランキング参加中
[ 2008/01/05 02:37 ] マンガ紹介 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://oldskool.blog38.fc2.com/tb.php/39-0487ff4b













上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。