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『一万年、後....。』 

前から気になっていた阿藤快初主演のSFコメディ映画、『一万年、後....。』を観た。

 『一万年、後....。(DVD)

監督・脚本は沖島勲。観る前から相当変な映画だという評判は聞いていたが、確かに凄い。凄く意味不明。・・・なのに感動、・・・に似ているような似ていないような、得体の知れない感情でスタッフロールを見つめる自分がいた。

一万年後の世界に突如現れた男(阿藤快)が、子孫である少年との会話を通して一万年の間に大きく変化した地球と人類の歴史を知っていく、という演劇風映画。

謎の電波が飛び交う昭和風の質素な民家が舞台で、会話中にも電波のチューニングが合えばその都度壁や天井にイメージ映像が投影される不思議な空間。家の外は怪物や託児所経営を目論む三つ目の怪人がうろつき、かつての国家群もすでに消滅している。

・・・しかしこんなに感想を述べにくい作品も珍しい。そこで起きるひとつひとつの現象はシュールで意図が掴めないのだが、現代人感覚の阿藤快が情報の入口になって観客と共に困惑してくれるので置いてけぼりにはされない。
ただ阿藤快が電波を超えて一万年後の世界に出現する前に見たもの、感じたものを語るシーンは何とも言えない不気味さがある名場面といっていいだろう。


意味と関係性が混乱・崩壊した世界で、常に視野の外部に位置し続けるものに焦点を当てる話。道具を使わず自分の後頭部を目視するような、この映画は空間を捻じ曲げてそれを為す装置だ。

観終わってから真っ先に考えたことは「人生においてこの映画を観るのにもっとも相応しい瞬間はいつか」だった。それは誰かの葬式と、自分が死ぬ直前。生と死を強く意識するタイミングでは、他人にうまく説明できない歯痒さも含めて最大限にこの映画を深く理解し、号泣するだろう。
[ 2016/03/20 21:45 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ第22話 「まだ帰れない」 

このあいだ「失速気味」と書いたばかりだが、良かったら素直に良かったと書きたい。

第21話にして鉄華団の良心、ビスケット・グリフォン散る。三日月以外は主要人物でも例外なく死亡フラグ立ちまくりなのがオルフェンズだが、まさか一番替えの効かないポジションを削ってくるとは予想外だった。
ブレーキ役がいない鉄華団はそれ自体が巨大な全滅エンドのフラグにしか見えないが、しかしようやくギャラルホルンの主敵認定がなされ、視聴者へのマニフェストが掲げられた。そしてそれを受けての第22話。


塞ぎこむオルガに対し、三日月が敢えて追い込み開き直らせることに成功。ビスケットを失って三日月にどんな変化が起きるかと思っていたが、ますます冷静に根性を据えるブレのなさには良い意味で期待を裏切られた。

歴代ガンダム主人公でも屈指の強メンタルと性格は生まれ育った環境のせいなのかそれとも阿頼耶識のせいなのか、後者は来週あたりアイン・改が検証してくれるだろう。


そして今回は珍しく各陣営が考えていることをストレートに語って視聴者に現状を確認させる説明回でもあった。さらに展開も早い早い。
ビスケット追悼とオルガの立ち直りに一話使うとは思っていたが、各陣営の思惑紹介からテイワズ鉄道に乗るまでを一気に描いた。このくらいスピーディーに話が転がれば戦闘がなくても引き込まれる。あのかったるいコロニー編は何だったんだ・・・

とにかく、ここにきてようやく舞台が整ってきた印象。こっからが本番だ。
それと21話のグシオン・リベイクは近年稀に見るカッコよさ。あの隠し腕を使った戦闘はユニコーンのバイアラン・カスタムを上回るかも。
[ 2016/03/07 00:28 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)

失速のオルフェンズとヴヴヴ・ブランキ 

まだ放映中の番組について断定的に語るのは憚られるが、さすがに失速感が目立ち始めた『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』。殴り合いのMS戦は新鮮で楽しいが、政治パートの描き方が浅く盛り上がりに欠けている。
徐々に広がる「コレジャナイ感」、「どうしてこうなった・・・」と思うにつけて最近多い「素材は良いのに脚本で失敗するアニメ」の共通点がだんだん見えてきた気がする。


『ヱヴァQ』でもさんざん言われたことだが、状況を把握している人物が特段の理由なく主人公(&視聴者)への説明を怠るのはマズイ。特にその説明不足が原因であとあと窮地に陥る展開にするならば万人が納得できるだけの仕込みは必要になる。

オルフェンズは3人称視点で描かれているので鉄華団が知り得ない他勢力の思惑も視聴者にはある程度提供されるのだが、それにしても物語の背景がわかりづらい。
ナレーションでの説明を入れるか、クーデリアを有能にして説明キャラ属性を持たせるか、せめてどちらかは必要だった。おかげで20話でも宇宙ネズミとヒューマンデブリと世間知らずが老人に翻弄され続けるだけの物語が本筋になりつつある。

まず「搾取と格差」という地球とスペースノイドの対立構造が物語の根幹にあって、それを示すための描写はいくつも用意されていたんだけど、何故かどれも深刻さが伝わってこなかったんだよなあ。正直フミタンが退場してようやく事の重大性が明確になった感じ。
阿頼耶識、少年兵、穀物価格、ヒューマンデブリ。いま振り返れば酷い世界観だが、導入部分で主人公側が社会の異常性という根本に気付かないまま(クーデリアに啓蒙されて、ではなく)ただ弱肉強食の理に沿って鉄華団を結成したことで視聴者に鉄血世界を認めさせてしまった。現在でも鉄華団メンバーでクーデリアの理想を信じ、そのために戦っているという奴はいないだろう。
実際テイワズ傘下入りまではまさに実力でのし上がる立身出世ストーリーそのままだったので、逆にコロニーでの労働者の反乱と鎮圧は「あれ、そういう話になるの?」と違和感を覚えたほどだ。クーデリアと見ているものは違うけど利害が一致している、という宣言が欠けていたのか、それともわざと齟齬を指摘せずのちのち浮かび上がらせる効果を狙ったのか。この辺の判断は難しそう。


そして夕方放送という時間帯のミスマッチも痛い。マフィア傘下での成り上がりバカ一代、あわよくば革命というプロレタリアートの恨み節みたいな内容は脚本家の趣味なのかもしれないが、社会から弾き出された者が利権構造に食い込もうとする政治交渉・社会闘争に果たして子供が興味を持つかな?
かといってオルフェンズが深夜枠だったとしても、大人視聴者に期待された『装甲騎兵ボトムズ』的な「むせる」主人公像は序盤がピークで、オープニング・エンディング曲が変わったあたりからヒリヒリしたサバイブ感は減っていく一方。

そういう意味では『Gレコ』のほうがはるかに子供向きで夕方向きだった。ストーリーのわかりにくさは同等以上だが、少なくとも現実ばなれしたファンタジックなSF社会は興味をそそるし、「知識を得るため」の冒険活劇には普遍的なワクワク感があると思う。『Gレコ』も放送時間帯と尺不足が足を引っ張ったのが勿体無かった。



『ブブキ・ブランキ』も素材は良さそうなのに今期イマイチ盛り上がらない作品のひとつ。3DCG作画は昔に比べるとかなり進化していて感心するが、いかんせん世界観もルールも製作者の心の中にだけ存在している状態のまま物語を走らせすぎてしまった観がある。

巻き込まれタイプの主人公が予備知識なしで状況に放り込まれる作品は珍しくないが、『ブブキ・ブランキ』の場合は主人公が何をどこまで知っていて何のためにここにいるのか未だによくわからず、視聴者の感情移入を拒絶している。

・大人チームは多くを知っているが教えない
・子供チームも断片的に知ってはいるが主人公には説明しない
・主人公の知識は不明、行動は行き当たりばったり


いまのところ登場人物たちが視聴者に隠し事をしたまま物語を進めたことに納得できる説明はない。この蚊帳の外にいるような置いてかれ感はそういうことだろう。SNSで会話からハブかれた人ってこんな気分なんだろうか。

ブブキ戦はキャラ紹介を兼ねた連続バトル回で盛り上げるという試みだったのだろうが、そういうものと丸呑みするしかない意義と謎ルール、そして全員の回想シーン連発でテンポが悪化してしまったので手法としてはあまり成功していないような。

おそらくこれから東の妹が敵陣営側で出てくるんだろうけど、この流れだと妹も東に一切事情を説明しないで「わからずや!」とか言い出しそうで怖い。


そして公式ツイッターアカウントで本編で語られていない設定(しかし本編を理解するために必要な情報)を発信するのはどうかと思う。おそらく映像だけで情報伝達できていない自覚あっての苦肉の策だろうが、これでは未完成品を売ってアップデート修正で何とかしようとするTVゲームと大差ない。

しかしアニメはゲームと違ってユーザーが「後払い」するコンテンツ。DVDで大幅な修正や補完を行なっても再び興味を持ってもらうところから再出発して挽回することは簡単ではないだろう。


もう日常系・萌え系・ギャグ系以外の作品は週イチペースでのテレビ放送に限界がきているのではないか。マンガでも隔週・月刊・隔月連載の作品のほうが平均してクオリティは高いように思う。中長期的に見れば数を絞って良作を決め打ちしたほうが利益が出そうなものだが。

無駄弾にリソースを割いて失敗作を量産する今の状況は何とかならないものか。
[ 2016/02/22 10:40 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)

天元突破グレンラガン 

気になりつつも未視聴だった『天元突破グレンラガン』(2007年)がニコニコ動画で公開されていたので一気に全話視聴した。


とにかく熱い。

噂には聞いていたが70年代を彷彿させる熱血ロボアニメだった。気合と根性だけで宇宙の運命を左右する戦いに臨むグレン団の生きザマと存分に楽しむための全27話。

「熱い展開」と聞いて連想する「グッとくる要素」を全部ブチ込んだ、バカバカしさすら置き去りにするこのハイテンポ&ハイテンション、そして作画の良さは熱血アニメに金字塔を打ち立てたと言っても過言ではないだろう。もっと早くに観るべき作品だった。

OPを一期・二期とも同じ曲にしたのはイメージが崩れなくて良かったので、個人的にはEDも一期のままでいって欲しかったかな。あのハングリーな感じとYESの「燃える朝焼け (Heart of the Sunrise)」ぽいギターが格好良かったので。

後半の怒涛のインフレは本当に面白かったし男の引き際や年齢を重ねた姿まで描いたのは新鮮だった。オススメ。
[ 2016/01/09 11:32 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)

アメリカン・スナイパー 

 『アメリカン・スナイパー【Blu-ray】

前から気になっていた戦争映画『アメリカン・スナイパー』を観た。911テロをきっかけにカウボーイから特殊部隊SEALDsにジョブチェンジした伝説のスナイパー、クリス・カイルの生涯を描く。

伝記ベースの実録系戦争映画ということで予想通りの後味の悪さというか、やるせない気持ちにさせられる作品。歴代最強の米兵がPTSDで病んでいく様子がテンポよく描かれ、イラクでの戦闘と家族生活のギャップに苦しむ姿が静かに淡々と示される。

おそらくこれがアメリカ人にとっての理想的なリアル「キャプテン・アメリカ」像。白人でキリスト教徒でマッチョでユーモアがあってエロい嫁さんと子供がいて犬を飼いデカイ車を転がす愛国者で軍人で慈善家。フィクションでもちょっと設定盛り過ぎじゃないかと思うくらいのスーパーヒーロー。それだけにこの皮肉なラストはアメリカ人のハートにグサッと突き刺さるだろう。

以上。思ったより感想が出てこない。現代アメリカのイチ側面を切り取った名作だが「解決の見込みがない問題を浮かび上がらせられても困る」というのが正直なところ。だが一見の価値は十分にある作品だ。
[ 2015/10/24 23:05 ] 映画・アニメ感想 | TB(0) | CM(0)











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